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都内で働くエンジニアの日記です。

【知識】怒りをコントロールする方法

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この間、駅の改札で中年の男性が女性の駅員さんに大声で怒鳴っていた。話の内容を聞いているとSuicaの精算をしたのだが改札から出れないじゃないかとか、これで3回目だとか外野で聞いていると何でそんな事で怒っているのか理解が出来ない状況だった。あまりにも興奮しており駅員さんが可哀そうだったので仲裁に入ろうかと思った矢先に別の駅員さんが現れ、事なきを得ていた。自分が怒られている訳ではないが非常に不快な気持ちを感じた。

自分もたまには怒る事はあるが、罵声を浴びせたり、大声で怒鳴ったりした事は一度も無い。多分怒っていた男性と同じ様に改札から出る事が出来なくても運が悪かったなーぐらいで治まると思う。多分100回ぐらい同じ事が起っても怒る事は無いと思う。そう思うと、何故あの男性があんなに怒ったのかが気になり、そもそも何故人は怒るのかについて調べてみた。

怒りの原因

怒りの根っこには自分が正しいという思いが必ず存在し、自分の正しい思いと現実がずれた時に怒りは発生する。また、さまざまな反応の中から怒る事を選ぶのは心の枠に原因がある。心の枠とは誰もが持っている自分のルールや価値観、思い込み、期待、思惑等を指す。この枠に収まる事態であれば冷静に対応出来るが枠から外れた事態に遭遇するとイライラしたり、カッとなったりする。

今回の男性の立場で考えてみると、まずSuicaを精算した段階で自分は必ず改札を出る事が出来ると考えていた事が想定される。ただ、実際は改札に止められており出る事が出来なかった。

自分の思い ⇒  改札を出る事が出来る
現実    ⇒  改札に止められる

このギャップを受け入れる事が出来なかった為、あの男性は怒ったと思われる。また、自分であればこの程度の事で怒る事は無いがそれは心の枠の大きさの問題で、おそらく自分はあの男性に比べて心の枠が大きいと想定される。同じ事象が発生しても怒る人と怒らない人がいる理由が分かった。

なるほど。心の枠を大きくする事が出来れば怒りを抑える事が出来るのか。次は怒りのコントロール方法について考えてみる。

怒りをコントロールする方法

怒りをコントロールする上で大切なのはイライラや怒りの感情に反射してすぐに怒らないことである。脳の機能には思考系と感情系の2種類ある。思考系とは断片的な情報を繋ぎ合わせ、連想し、合理的な判断をしようとする機能。感情系とは食欲や睡眠欲などの生理的な欲求全般に関する機能。イライラや怒りは感情系が優位になっている時に生まれやすい。イライラや怒りを鎮めるにはその兆しを感じた時に何らかの方法によって思考系を優位にするのが効果的である。一度怒り出すと怒りはどんどんエスカレートして思考系を優位にするのが難しくなる。

怒っている状態とは脳の感情系が優位になっている状態であると言える。よく感情的になるなと言うが感情的=怒っているという感じである。その為、怒りを感じたら、思考系を優位にして感情系を押さえる事が大切であると言える。

具体的に怒りをコントロールするスキルは以下の通りである。

1.ストップシンキング
 イライラを感じた時に頭の中で1、2、3と数える事で感情系の暴走を抑える。6秒やりすごせば怒りは消える。

2.タイムアウト
 カッとなりそうな時はその場を離れて強制的に間をつくる。

3.コーピングマントラ
 イライラした時に唱える言葉。「きっと何か理由があるはず」等。

4.ポジティブフォーカス
 イライラの原因から目をそらして良い所に目を向ける。

5.クロスポジション
 感情にまかせて怒りそうになったら相手の立場に立って自分が言われたらどう思うかを考える。

6.ストップメンター
 不満をアウトプットする事でイライラを防ぐ。

7.リロケーションアイ
 イライラがおさまらない時に思い切って気分を変える。新しい習い事を始めたり、普段と違う道を通る等、日常体験していない少しストレスが掛かるくらいのチャレンジを行う。

8.アクトカーム
 イライラした時につい口にしてしまう言葉を禁止する。急には無理なので目標を決めて徐々に伸ばしていく。

9.リフレーム
 イライラや怒りを感じる原因となっている心の枠を変えるスキル。

10.ファーストファクター
 不安や悲しみ、ストレス等の怒りのもととなる第一感情を理解し、自分の気持ちを相手に伝える。

怒らないスキルは使い続ける事に意味がある。使い続ける事により感情系に流されにくくなり、思考系を活性化する力を伸ばす事が可能となる。

最後に

怒りの8割は、相手のためを思っての事ではなく、怒りを相手にぶつけてスッキリしたいなど、自己満足のためである。怒りを上手くコントロールする怒らないスキルを身に付けその原因が自己満足の場合は怒りをそらして、残る怒るべき場面ではその怒りを上手に表現する事が大切である。

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