エンジニアリングとお金の話

都内で働くエンジニアの日記です。

【感想】お金が目的で働いているといつか行き詰るという事

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Books&Appsは有意義な記事が多いが、昨日読んだ記事は久々に考えさせられた。

スタートアップの経営者たちが「お金が大好きな人を雇いたくない理由」を話してくれた。 | Books&Apps

簡単に内容を説明すると、スタートアップの経営者はお金が目的で働いているのでは無く、自分の仕事が社会に影響を与える事を目的として働いている。その為、お金が目的で働いている人とはパートナーになりたくないと言った感じである。

「お金は大事だよ。当たり前だけど。もちろんこちらも十分な報酬を用意するので、ケチるつもりはないけど、「お金が大好きな人」がパートナーなのはちょっとね。」

「なぜですか?」

「そうだねー、例えばそれなりに会社がうまくいって、けっこう稼げたとする。で、お金が大好きな人って、そこで止まっちゃう人がいるんだよね。」

「止まるとは?」

「自分の欲が満たされてしまったから、あとは「カネの使いみち」にしか興味がなくなっちゃう人が、結構いる。本当はカネなんかじゃ究極の満足は手に入らないのにね。」

「ふーむ。」

「我々のサービスが世の中に影響をあたえること、より多くの人の生活が変わること、社会の中で不可欠な存在になること、そういったテーマって、カネよりも遥かに面白いし、価値がある。でも、お金が大好きな人って、所詮お金で手に入る程度の世界観しかないから、なんか器が小さいな、と感じてしまう。」

「なるほど」

「だから、途中まで一緒にやってても、途中でうまく行かなくなったりするし、よく聞くし、実際そういうことも起きた。それから、「お金が大好きな人」は敬遠してる。」

起業する人達は稼ぎたいの一心でリスクを冒してまで起業をするものだと思っていたし、起業はあくまでも稼ぐ為の手段の一つという認識だった。ただ、この記事を読むと仕事から得る楽しみやワクワク感が起業の目的で、決して報酬が目的では無いとのこと。

特に心に響いたのが

「そうだねー、例えばそれなりに会社がうまくいって、けっこう稼げたとする。で、お金が大好きな人って、そこで止まっちゃう人がいるんだよね。」

「止まるとは?」

「自分の欲が満たされてしまったから、あとは「カネの使いみち」にしか興味がなくなっちゃう人が、結構いる。本当はカネなんかじゃ究極の満足は手に入らないのにね。」

この部分については自分も感じる事がある。2013年~2015年に掛けてかなりの金額を株式投資で稼ぐ事が出来た。多分サラリーマンの年収の4~5倍程度の金額を毎年稼いでいたと思う。ここ数年の間に結構な額の資産を持つ事になった。

その結果起こった事として、以前と比べてガツガツ感が無くなり丸くなった。資産を持つまでは色々なWEBサービスを作ってみたり、徹夜で決算書を読み漁り投資対象を選定したりと、大変であったが稼ぎたいの一心で様々な知識を吸収し成長を感じる事が出来た。自分の中では稼ぐ事と成長する事は対を成していた。

ただ最近はこれ以上稼いで資産を増やしても、もともと節約家だった事もありそんなに使う事は無いし、使わないのであれば稼ぐ必要もないしという事で恐ろしく成長意欲が低下している。そもそもお金を稼ぎたい思ったのは自分の好きな事をして暮らして行きたいと考えた事がきっかけで、その為にはお金が必要だろうと思った事が始まりである。お金が増えれば幸せに近づく事が出来るだろうと思っていたが、最近は何か違う気がしてならない。

生活的には楽になり、ゆとりを持てる様になったが、絶対に以前の方が楽しかった。そんな何とも言えない気分の時に今回の記事を読んだので心に響いたのだと思う。生きて行く上でお金は大切だが、お金が目的ではどこかで行き詰る。以前読んだ中島聡さんの本にも書いてあったが、自分が時間を忘れるぐらい熱中出来る仕事を見つける事が大切だという事を改めて実感した。

正直、自分の人生を賭ける仕事にはまだ出会えていないし、自分が何をしたいのかもよく分からない。もっと自分と対話して一度しか無い人生を充実させる事が出来る様にしたい。