エンジニアリングとお金の話

都内で働くエンジニアの日記です。

能力が低い人の戦い方について考えてみた

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妻と一緒にご飯を食べていた時の会話が面白いとのことだったのでブログにまとめます。

内容としては能力が低い人の戦い方についてです。ここでの能力が低い人とは自分のことを指しています。自分は大学も出ておらず、また親は中卒ということもあり教育について全くと言っていいほど無関心で、学校で勉強しても社会に出たら何の役にも立たないが口癖でした。

以前読んだ橘玲氏の「言ってはいけない―残酷すぎる真実―」の中にこんな一説がありました。

知能の遺伝率はきわだって高く、論理的推論能力は68%、一般知能(IQ)は77%。知能は7~8割は遺伝するといえる

この本の内容の通り知能の7〜8割が遺伝すると言うのであれば、自分のポテンシャルが低いことは容易に想定出来ます。この知能が遺伝するというのは絶望的なことで、生まれた時から人生の難易度が決まっていると言うことです。分かりやすく説明すると、同じ100の努力をしても親から受け継いた知能という係数により以下の通り結果が異なります。

  • 係数が0.5の場合
     100 ☓ 0.5 = 50
  • 係数が1の場合
     100 ☓ 1 = 100
  • 係数が1.5の場合
     100 ☓ 1.5 = 150

係数が0.5と1.5の場合では結果が3倍異なることになります。ここで努力というものを勉強時間と過程すると係数1.5の人が3時間勉強すると結果は4.5となり、係数0.5の人が4.5の結果を出すためには9時間勉強する必要があるということです。その差は6時間。一日は24時間と言う制約があるので、同じ土俵で戦っても勝ち目が無いと言っていいでしょう。

では、能力の低い人が人生で成功を収めるためにはどうすれば良いのか?自分が導き出した答えは「運」を含むゲームに持ち込むということです。

世の中には2種類のゲームが存在します。

  1. 完全情報ゲーム
  2. 不完全情報ゲーム

No.1の完全情報ゲームとは「お互いの情報が完全に出そろっている」ゲームの事を指します。具体的に言うと将棋や囲碁等のゲームです。No.2の不完全情報ゲームとは、「相手プレイヤーの手札や情報を把握できない」ゲームになります。具体的に言うと麻雀や花札等になります。

ここで考えて欲しいのですが、現代社会は完全情報ゲームによって評価が決まる社会になっています。学校のテストはその典型と言っていいでしょう。完全情報ゲームの世界では知能が高い人が勝利します。その逆が起こることは無いと言ってもいいでしょう。将棋の羽生善治さんに何回戦いを挑んでも絶対に勝てないのと同じようにまぐれ勝ちが無いのが完全情報ゲームの世界なのです。

これに引き換え不完全情報ゲームは素人がプロを打ち負かすことが多々起こります。それは「運」がゲームの要素に入ってくるからです。つまり実力で勝てないのなら運の勝負に持ち込む必要があるということです。人生の勝ち負けの基準を何にするかは難しいのですが、仮にいくら稼いだかを勝ち負けにするのであれば、能力が低い人は不完全情報ゲームに身を置かなければ能力の高い人に勝つことは出来ないということです。知能の遺伝という運に対して、違う形の運で立ち向かう必要があるというのは皮肉なことだと思います。

稼ぐ為に有効な不完全情報ゲームとしてお勧めしたいのが株式投資です。株式投資が知能の優越で勝てないゲームということはロングタームキャピタルマネジメントの例から説明出来ます。このロングタームキャピタルマネジメントですがノーベル経済学賞受賞者などIQが高い集団でファンドを組成し当初は好調な成績を収めたのですが、最終的には天文学的なマイナスを出して破綻してしまいます。彼らは最終的には統計の罠にハマって自滅しするのですが、これは知能が高すぎた結果と言えます。

ja.wikipedia.org

ちなみに株式投資で一番大切な能力は自己規律能力です。自分をいかにコントロールするかが投資で勝つための一番の鍵となります。自己規律能力がどれくらい遺伝で受け継ぐのか分からないのですが、自分がある程度株式投資で成功出来たことを考えると後天的なものなのでは無いかと考えています。株式投資をしていたおかけで普通にサラリーマンをしていただけでは稼ぐことが出来なかった金額を得ることが出来たので早い段階で自分に見切りを付けて、違う土俵で戦うという戦略は間違って無かったと思います。

ここでおさらいになるのですが、自分が今回のブログで言いたかったことは以下になります。

  • 優秀な人は完全情報ゲームで勝負する。学歴やテストの成績で決まる社会で戦った方が有利。
  • 優秀で無い人は不完全情報ゲームで勝負する。優秀な人に努力で勝負するのはコスパが悪い。運を味方にすることが大切。

と言うことです。大切なのは自分の能力を見据えてどうやって勝負するのかを考えることです。自分の能力が低いと悩んでいる人に少しでも刺されば良いなと思います。